英文読解

『誤訳に学ぶ英文法』に学ぶ(ネタバレ注意)

ロアルド・ダールの短編を題材に、原文と翻訳を比較して誤訳している箇所から英語を学ぼうという、柴田耕太郎さんの『誤訳に学ぶ英文法』というシリーズがあります。 この正月にロアルド・ダール短編集を読んだのでさっそく『誤訳に学ぶ英文法』を読んでみた…

ダビンチ・コードに出てくる「驚かす」系の英単語

“天使と悪魔”に続いて、“ダビンチ・コード”に出てくる「驚かす」系の英単語をまとめてみました。 ※前回‐〔「驚かす」系の英単語ってなんで他動詞ばっかりなんですかね?〕 Amazed, he watched the truck disapper around the corner. (p.111) “I'm astonishe…

英語ののど

英語で“のど”といえばthroatですが、のど系の単語が他にもあるので洋書で解剖シーンなんかが出てくると紛らわしいですね。 のど(喉・咽喉) throat 喉頭 larynx 咽頭 pharynx 気管 trachea/windpipe 気管支 bronchial tube 気道 airway 食道 esophagus 声帯…

「驚かす」系の英単語ってなんで他動詞ばっかりなんですかね?

「驚かす」に限らず、感情に関する英単語は他動詞が多いですよね。 日本語だと「驚く」というように自発的に(?)驚くことができるのに、英語だとほとんど受動態だったり-ed形で形容詞になったりするという不思議。 それはそれとして、先日読んだダン・ブラ…

仮定法と“推測の助動詞”にまつわるQ&A

推測の助動詞は複雑な変化形と多彩な意味のせいで非常に分かりにくい存在です。 例えばwouldであれば、「would=控えめな推量」・「would have done=仮定法過去完了=反実仮想」という2大公式が独り歩きしていますので、実際に英文を読むとすぐに翻弄され…

could have doneは“したかもしれない”

can/couldの推測用法について詳しく見ていきます。 English Grammar SecretsからCan have / Could haveのページを引用しますが、なぜか変な順序で説明しているので分かりやすいように順番を入れ替えてあります。 1.can have done/can't have doneについて …

推測系助動詞まとめ

推測系助動詞まとめ 助動詞のうち推測の意味で使われるmust/will/would/may/might/can/couldについて変化の仕方を整理します。 当然ながら、例えばwouldなら推測以外にも過去の習慣やら婉曲やらたくさんの意味があるわけですが、ここでは主に推測の意味に限…

“He would have been four today.”

“would have been 年齢”の形には2パターンあって、これまた例によって限りなく事実に近い場合と全然事実じゃない場合があります。 さらに、全然事実じゃない場合は“would be 年齢”の形も出てきます。 過去への推測 1.William Shakespeare Facts‐AbsoluteS…

“推測のwould”と“seem to do”は似ている

“推測のwould do”とseem to doは似ているところがあります。 seem to doとの類似点 その1 seemというのは不思議なもので、話者の推測の気持ちが文の中に組み込まれています。 例えば、普通の動詞であれば話者の推測は I guess we're back to square one. ★ …

話者の確信と実現可能性は別物

wouldに“反実仮想”と“推量”の意味が別々にあると考えるのは非常にややこしい結果になる、という話を前回紹介しました。 今回は話者の確信と実現可能性は別物だという点について触れていきたいと思います。 You haven't seen the last of Willie!‐The Simpson…

独立用法の功罪

推測のwill/wouldの変化形をまとめてみます。 ※カッコ内は受験の文法項目としての名称にしてあります。 まず、表の左側のwill do/will have done/would do/would have doneはいずれも現在時制です。思っている内容はさておき、「話者がそう思っているのはい…

would never have doneは“絶対ありえない”

今回は“推測のwould”の否定形を見ていきたいと思います。 wouldの否定形と言えば特にneverを使った形がよく出てきます。 このパターンも、“would=控えめな推量”だと思いこんでいるとneverという強い言葉とどうしても噛み合わず混乱しますので注意が必要です…

Why+wouldは“まったく見当もつかない”

前回紹介した過去の出来事に対する推測を示すwould have doneですが、whyとくっついて疑問文になると、これまた強い意味になります。 would have doneが「推測の結果、そうなるに違いない」という意味なので、そこに至る過程に疑問を持つということはすなわ…

would have doneは“推測の結果”(2)

4.would/would have/will haveの比較 (1)“would do”と“would have done”について さて、ふとwould doってなんだっけと思ってしまうこともあるので、would have doneとの比較を見てみます。 a habit of drinking‐WordReference.com “My grandfather had …

would have doneは“推測の結果”(1)

小説『9Dragons』のなかで検視結果を刑事に伝える検視官のセリフに、こんな文章があります。 “I believe he would have indeed been paralyzed. But the projectile lodged in the fourth thoracic vertebra, cutting the cord there. This would have cert…

decide (結論を下す)

“decide”は「決める・決断する」という訳を一番最初に覚えると思います。 なので、 "You ever done anything like this before?" A hesitation. He decided not to lie. "I have. Yessir." ―Jeffery Deaver, More Twisted, p.491-492 というように、これから…

Riptide 読書中2

…her tawny skin and almond eyes bewitchingly exotic in the small Maine village. ―Douglas Preston&Lincoln Child, Riptide, p.200 tawnyを辞書で引くと“黄褐色”と書いてあるけど、もっと言えば“カリッと焼けたきつね色”のことだと思います。 他の表現…

Riptide 読書中

“take”は「時間がかかる」という意味があります。 It takes 30 minutes to get there. It takes you 30 minutes to get there. “take”の後ろにyouが入っても入らなくても、「30分かかる」という事実は変わりません。 それぞれ、どれくらい時間がかかるかを…

Apollo13 読書中3

In order for the ship to be powered up again for reentry, that battery would have to be recharged, and the only place to get the juice was from the already hard-pressed electrical system of Aquarius. ―Jim Lovell, Apollo13, p.217 受験で「It…

Apollo13 読書中2

he could tell Flight to tell Capcom to tell the crew to shut the reactant valves on their two defective fuel cells. ―Jim Lovell, Apollo13, p.125 昨日のwantみたいに、tellも2パターンあって、 He would tell me that he wants to be with me. ★ …

Apollo13 読書中

Most important, they had wanted the fire-feeding, 100 percent oxygen atmosphere that swirled through the ship when it was on the pad to be replaced by a far less dangerous 60-40 oxygen-nitrogen mix. ―Jim Lovell, Apollo13, p.33 長い文ですが…