Endurance: Shackleton's Incredible Voyage/Alfred Lansing

Endurance: Shackleton's Incredible Voyage

Endurance: Shackleton's Incredible Voyage

面白さ★★★★
易しさ★★

1914年、南極探検に向かいながらも途中で船を失い流氷の上ですごす羽目になった28人の探検隊。彼らが苦難に耐えながらも全員無事に帰還するまでの奇跡の記録。


読んでると出てくる単語は氷、濡れた寝袋、ペンギン、アザラシ、そして隊長シャクルトン
もう普通の人間ならとっくに諦めているところなのに、彼らは誰も諦めません。
もちろんシャクルトンのリーダーシップはすごいのですが、一人の落伍者も出さなかったのはなにより隊員それぞれの前向きさ、陽気さだったようにも読み取れます。
なかにはトラブルメーカーとしか思えない者もいて争いも起きます。それでも風に助けられ風に翻弄され、およそ考え付く限りの自然の猛威や残酷さをイヤというほど食らいながら、これまた気まぐれな自然の悪戯にまたしても助けられたりしています。

この旅程は何段階かに分かれていてその都度これでもかこれでもかと痛めつけられ絶望的な状況に陥ります。最後の挑戦なんてほとんど人間の力を超えていますが、そこに挑むシャクルトン達の姿こそがこの本のテーマだと思います。

そしてなぜか映画になっています。

シャクルトン 南極海からの脱出 [DVD]

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