Rocket Boys/Homer H. Hickam

Rocket Boys (Coalwood)

Rocket Boys (Coalwood)

面白さ★★★
易しさ★★★

冷戦初期のアメリカで、宇宙と未来を夢見て自作ロケット打ち上げに挑戦する高校生たちの物語。筆者の自伝で映画化もされています。


主人公の周りの大人たちが優しい人なので読んでて気持ち良いです。先生もお母さんも近所の人も、時には厳しいですが要所要所でちゃんと助けてくれます。息子を自分と同じ炭鉱マンにしようとする頑固親父にロケットのことをどうやって理解してもらうか、そもそも肝心のロケットは上手く飛ぶのか、大会の結果は、という本筋もさることながら、周囲の大人たちの暖かい視線が強く印象に残る話でした。

特に家をめちゃめちゃにされて怒るお母さんとの駆け引きにはなんともいえない味があります。怒ってるけど優しいので。


逆にその分、日に日に影が濃くなる炭鉱の話が暗いです。読むともちろん主人公を応援したくなるけれど、炭鉱で働く人たちやその家族のことを思うと気持ちが沈んでしまいます。いい人たちだけに。

最後の、主人公が歴史と交差するところはもし脚色じゃないならすごいと思います。でもたぶん違うんだろうなあ…。


英語は特に難しくありません。ロケット専門用語や炭鉱専門用語もでてきませんので大丈夫です。