Holes/Louis Sachar

Holes (Holes Series)

Holes (Holes Series)

面白さ★★★★
易しさ★★★★★


主人公の少年は、ひょんなことから少年院に入れられてしまう。
そこでは毎日、穴(Holes)を掘ることになっているのだが…。


見事な伏線回収です。余すところがありません。どんどん回転していって最後にビシッと止まります。
アタック25でパネルが全部緑で埋まってしまったみたいな感じです。


最初はいきなり無実なのにつかまってしまい、怪しげな砂漠の施設に送られ、気付いたらえんえんと穴掘らされちゃいます。
この少年院の日常が、本来単調な作業なのにもかかわらず面白く描かれているんですよね。
主人公の周辺で起こるプラス・マイナスの出来事について、ささいな事ながら読者も一喜一憂してしまうような、そんな感情移入ができます。

それでもどちらかというとまったりとした展開で話が進んでいくのですが、
後半になってちょっとずつ全体像が見えてきだしたあたりから一気にきますね。


英語の易しさは最高の★5つ。
本格的なペーパーバックを読む直前の1冊としておすすめです。

内容もいわゆるミステリーだったりファンタジーだったりするわけではないので、読む人を選ぶようなことがありません。
いくら面白い作品でも、これが例えば法廷ものだったりすると少なからず背景知識が必要になってきますから。

また話の筋が複雑だったりもしませんので、読解力不足で楽しめないということもないと思います。