Night Over Water/Ken Follett

Night over Water

Night over Water

面白さ★★★
易しさ★★★★

第二次世界大戦直前、大西洋を一飛びに越える豪華飛行艇に乗り合わせた乗客達の話です。


読む前は密室劇がずっと続くのかなと思っていたのですがちょっと違いました。
内容はというと、ロマンスあり・裏切りあり・秘密諜報戦とアクションに歴史も絡めてあり、おなかいっぱいです。
乗客それぞれにストーリーがあり、どれも生き生きと描かれているので、場面が切り替わっても展開が遅いとは思いませんでした。
この作品には登場人物がたくさん出てくるものの、きちんと一人一人キャラが立っているのと巻頭の座席表のおかげでうまいこと区別がつきます。


逆に入り込めなかったところはヒロインの女の子。
ずっと甘っちょろいこと言ってるので、なんとなくジュブナイルものを読んでるような感覚に襲われます。
ここを若者の成長劇として読めればよかったんですが私はダメでした。


結局都合のいい話といえばそれまでですが、これくらい軽いタッチのストーリーならかえってそういう展開がふさわしいと思います。
どちらかというと力を抜いてさらっと楽しむのに向いているのではないでしょうか。

といいつつも地味に結構長い話ですけどね。