The Scarecrow/Michael Connelly
- 作者: Michael Connelly,Peter Giles
- 出版社/メーカー: Grand Central Publishing
- 発売日: 2010/01/26
- メディア: マスマーケット
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易しさ★★★★★
『The Poet』に続いてJack McEvoyが主人公です。
シリアルキラーとの対決ものは久々ですが、今回はちょっと不発。
途中まではストーリーがどこに進んでいくか読めなくていろいろと期待させる感じで書かれているのに、後半は寄り道せず真っ直ぐに解決してそのまま終わっちゃいました。
どちらかというと作者の気持ちは、新聞業界の現状に対する厳しい批判にあるようです。
これが本筋の事件捜査とうまく交錯していくところは見事なものの、批判の仕方が分かりやすいせいで展開も読めてしまうという逆効果もあったと思います。
先が読めるという点では、途中で殺人犯の勤務先を事細かに描写したところも同じです。だって、用もないのにわざわざそんなこと説明しないですもん。
さらに、ホテルでのJack McEvoyの肉弾戦も完全に説得力なし。仮にボッシュが同じように直感と偶然だけで犯人と戦ったらブーイングものです。
ここまで悪く書きましたが、これでも他の作者の普通の小説くらいに面白いのは、さすがというべきか…。