Lightning/Dean Koontz

Lightning

Lightning

面白さ★★★★
易しさ★★★

主人公の少女をじっと影で見守り続ける正体不明の男。決して幸せとはいえない彼女の人生はどうなってしまうのか?そして謎の男の真実とは…?


一人の人間の生い立ちから成長と人生の転機を描いています。不幸な目に遭い続けても、いつも主人公には希望があって出会いがあって、決して暗いだけではありません。クーンツの他の作品の登場人物も似たようなトラウマを抱えてますけど、今回は不幸度が高いと同時に底抜けではないけれども明るい要素もあって、うまくバランスがとれていると感じました。

そして時たま入る謎の男の行動。いったい何の目的でストーカーみたいに彼女に張り付いてるのかまったく予想もつきません。
結果的には予想がつくわけもありません。読んでいくと、これはひょっとして途中から違う小説がニコイチになっちゃってんじゃねーの?と心配するくらいの驚愕の展開です。

最終的にストーリーはこのさい置いとくというか、作者としてはごめんねアハハーだと思うのでそっとしておいて、見所はなんといっても主人公の何に対してもあきらめない生き方と魅力的な脇役達の善い人ぶりです。これで手っ取り早く誰か殺して安易に感動させようとする展開じゃなければ最高だったんですが。