Code of the Lifemaker/James P. Hogan

Code of the Lifemaker

Code of the Lifemaker

面白さ★★★★★
易しさ★★★

超能力者(=舞台奇術師)ザンベンドルフはチームワークで奇跡を生み出していた。宇宙空間でのESP能力を試すという口実のもと宇宙までやってきた彼らが見たものとは…。


言わずと知れた名作『造物主の掟』です。超常現象が演出と詐欺によっていかに作られていくか、この主人公達のイカサマぶりだけで十分楽しめます。そこに異星人の造ったロボット文明が出てきます。この文明、なぜだか中世ヨーロッパみたいな世界になっちゃってます。

有機物生命体が無機物生命体に出会った〜、というところにさらに近未来が中世に出会った〜、(いんちき)超能力が超科学文明に出会った〜、という対比が先にありきで面白いので細かい設定にケチをつけても始まりません。
ホーガンといえば最後はご都合主義でハッピーエンドが常ですが(マルチプレックス・マン除く)、こういう明るい話ならいいんです。ジャンルはSFではありますが、読書好きならおすすめです。


英語はたぶん普通レベルだと思うのですが、日本語版のほうを何回も読んでるのでもはや客観的には見られません。タロイドの会話に出てくる古語が難しかったくらいでしょうか。
なお、続編(『The Immortality Option』=造物主の選択)は和書で読んだ限りイマイチでした。