Garden of Beasts/Jeffery Deaver
- 作者: Jeffery Deaver
- 出版社/メーカー: Pocket Star Books
- 発売日: 2005/01/25
- メディア: マスマーケット
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易しさ★★★★
第二次世界大戦前が舞台。アメリカのギャングが秘密の任務でドイツへ送り込まれ、とあるナチス要人暗殺を企てる…。
Jeffery Deaverだから面白いのが当たり前と思って読んだせいか、意外と普通でした。
面白くないのか?と言われれば決してそんなことはないけど、じゃあ面白いのかと言われればやはりそうでもなく、という感じ。
まず主人公である暗殺者にそんなに共感できない。
共感できないと主人公が何をしようがどんなピンチになろうがハラハラしないんですよね。
それから現地で警察に追われるんですが、これまた緊張しない。
なんつーか、警察の追跡を"あと一歩のところ"で逃れる展開にこだわるあまり、警察の捜査がただ運の要素に恵まれてるだけのように思えてなりませんでした。
ここはA Maiden's Graveの時のように、理詰めで攻めてくれるともう唸るしかなくなるんですが、今回はというとたまたま話しかけた奴がたまたま事件を目撃していて〜、という都合のよさで、作者が意図しているだろう知的な対決には必ずしもなっていないような。
これがあるせいで、なんとなく予定調和で進むんだろうなー、とりあえず暗殺手前まではなんだかんだ行くんだろうなー、というのがうっすら分かってしまい、緊張感をそいでしまっています。
得意のひねりも入っていてこれはこれですごいものの、あえてナチスドイツを舞台にしなくても良かったんでは?
時代と場所が遠すぎて"ナチジャーマニー"っぽさがいまいち足りてないような印象でした。
Ken Follettっぽい大戦期スパイものが読みたい人にはKen Follettをおすすめします。