The King of Lies/John Hart
- 作者: John Hart
- 出版社/メーカー: Minotaur Books
- 発売日: 2007/04/01
- メディア: マスマーケット
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易しさ★★★★★
一見すると幸せ要素満載なはずの主人公ですが、父の失踪をきっかけに人生の縫い目がほつれてきて…。
自分の人生これで良いのか、というのがテーマです。たぶん。
タイトルにもあるとおり、話が始まった時点で主人公の周りにはたくさんのウソがあふれています。これをひとつひとつ暴いていくわけですが、そこに印象的なイヤな奴が出てくるのが見どころ。主人公の無力な感じが引き立ちます。
とにかくただでさえ大変な事態になっているのにこのイヤな奴がもう!もう!
なおかつちゃんとミステリーしてます。謎の判明の仕方そのものは微妙ですが、そんなことになってましたか!?という真相が、より一層主人公の無力さを引き立てています。
でもいいんです。
だいたいある程度の年齢になると人生やり直せないもんだとあきらめちゃうのが普通なんです。だからといって幸せじゃないのに幸せだと思い込んでもウソはウソだよダメになるよ、結局はやり直さなきゃいけないときが来るんだよ、だったら早いほうが良いんだよ、という作者からのメッセージなのです。
ですのでこの話は30歳以上既婚者推奨とさせていただきます。
英語の読みやすさはと言うとかなり読みやすいです。ですが洋書デビューの1冊目にするには渋すぎるので、なんか他の警察捜査ものを読んでからでもいいと思います。