The Woods/Harlan Coben
The Woods: A Suspense Thriller
- 作者: Harlan Coben
- 出版社/メーカー: Dutton
- 発売日: 2008/04/01
- メディア: マスマーケット
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易しさ★★★★★
20年前に森の中で起きた忌まわしい事件。2人の遺体が見つかり、残りの2人も死んだと思われた。そして今、止まったままの事件が再び動き出す…。
びっくりさせるオチはいつもながら素晴らしいんですが、今回はひねりすぎてありえない話になっちゃってます。
主人公の軽口も若干空回り気味。ショックを受けて茫然としているシーンの直後で軽妙なトークはないだろうと思います。法廷でも飛ばしすぎでわざとらしいというかうそ臭いというか。
また、最後の最後で全ての事情を知っている人から事件の全貌を教えてもらう展開でした。これ嫌なんですよね。じゃあお前が最初っから主人公に教えておけよと。主人公と読者があちこち駆けずり回ったのは結局お前フラグを立てるためか、っていう。
もちろん主人公に対して真実を教えられなかった理由が納得のいくものであれば良いんですが、この作品の場合そのへんも無理がありました。主人公がしたことといえば、矛盾に気づいて次々に謎を解いていくのではなくて、おつかいのように関係者に話を聞いて回るだけですから。
英文は非常に読みやすいです。しかし固有名詞が死にます。Myron Bolitarシリーズ以上に芸能人・曲名・テレビ番組などが次々に出てきます。ここを飛ばしちゃってる以上、この本を100%楽しんだとはいえないんでしょうけど、そんなこと言い出したらキリがないので気にしない。
アマゾンの書評にもあるとおり裁判部分はデューク大ラクロスチームレイプ事件がもとになっています。こっちの事件は後に冤罪とされ担当検事が違法捜査で起訴されるというさらなるスキャンダルに発展しています。